*年数は統一ヘラス暦
水素(仮名)様作成

第一期 ローラシアンの繁栄と滅亡

1年

  エルフ元老院、大陸の諸国を平定して汎大陸国家ローラシアンを誕生させ、
 この年を統一ヘラス暦元年と定める。
  ローラシアンによる大陸規模の植林開始。

10年

  「大樹」エル=ドラド(エル=フィアナの父、元老の一人)、  
 悪魔狩りの育成機関「ヒイラギの葉」を創設。
  エル=フィアナを始めとする多くの若いエルフが加入する。 

 32年

  第一次の植林によって大陸の25%が緑化。
  元老院は風の神マハーバーラタの神殿を各地に建設することを決定。

 56年

  「竜巻」のダレイウスを始めとするエルフ内の過激派が、
  下等種族である人間の守護神デウス=エクス=マキナが最高神であるのはおかしいという
  「マハーバーラタ主神論」を展開。

 60年

 元老院内にマハーバーラタ主神論が浸透。
  植林と悪魔との戦いのために異種族に人頭税を課す、
  異種族を強制移住させるといった強硬な法案が可決するようになる。
  エル=ドラドら一部良識派の元老は抵抗するものの、彼らの勢いは止まなかった。

 62年

 サウロ=ボルジャーノの緑化を、領主であるボロスの許可をえずに強行。

 63年

 フィナス山のドワーフがガルダッハ山に強制移住させられる。
  フィナス山の宝石鉱山は荒廃しドラゴンの巣に。
 フィナス山の緑化を開始。

 66年

 元老院、リザードマンを悪魔の眷属として絶滅を決定。
  エル=ドラドは最後まで反対したが、結局強硬派を押しとどめられず、
 逆に元老の職を失ってしまう。

 67年

 サラゴサ砂漠の諸都市、ローラシアンに対して激しく抵抗。
  元老院、「ヒイラギの葉」の投入を決定。
  「断罪」のメフィストの指揮でリザードマンに対する虐殺が繰り広げられる。
 エル=フィアナ、父エル=ドラドに従い「ヒイラギの葉」から脱走。

 68年

 サラゴサのリザードマンが悪魔騎士ヴォーゲンと取引し、
 下級悪魔がリザードマン達をよりしろに大量発生。
  ローラシアン軍を一時的に押し返すが、
  「せせらぎ」のダナオスの指揮のもと「ヒイラギの葉」達の手によって
 ヴォーゲンとその側近が封印され、サラゴサが陥落。
 リザードマンの残党は諸島部へ逃れ、
  その人口はピーク時の1/50まで落ち込む。

 69年

 エルフ元老院、サラゴサ砂漠の緑化を決定。
  「せせらぎ」のダナオスら、元老院のやり方に疑念を抱き
  「ヒイラギの葉」を脱走する。

 70年

 ダナオスらの調査により
  「竜巻」のダレイウスが、魔将軍『闇の女神』バァミ の部下の悪魔バイルスに
  乗っ取られていることが判明。
 バイルスはダレイウスに降臨しダナオスとの1対1の壮絶な戦いの末、倒される。
  この事件をエル=ドラドが元老院に報告し、
  元老院を暴走させた「マハーバーラタ主神論」はひとまず収まるが、
 急速な大陸の緑化の危険性は彼も気づかなかった。

 99年

 サウロ=ボルジャーノ、フィナス山、サラゴサ砂漠の緑化が完成。
  大陸全土の半分が緑化される。
  マナバランスの崩壊により、魔将軍や悪魔騎士の封印が弱体化。
 魔将軍『闇の女神』バァミ、封印が弱まっていることに気付き、
  悪魔ペストスを、リザードマン虐殺の実行者として忌避されていた「断罪」のメフィストの元へ派遣。
  不要になったとたんに自分を切り捨てた(と彼は感じていた)元老院に復讐する力を与えるとそそのかし、
 自らの側近であった悪魔騎士アガディアーナの封印を解かせる。

 103年

 アガディアーナ、
  
魔将軍『暗黒の大僧正』アピロ・ポトスの悪魔騎士ガディアス、
  魔将軍『死の天使』リーシーヴの悪魔騎士ダッハドーラ、
  魔将軍『炎帝』モトラエルの悪魔騎士ドラスティナ、
  魔将軍『地獄の深淵』タイラメルトの悪魔騎士ロッソカリーノ、
  魔将軍『混沌の原初』マリー・アンルの悪魔騎士クラークラースの封印を解く。
  悪魔軍団、大陸中央部の
諸都市に攻撃を開始。
  ロッソカリーノ、戦線に参加するよう同僚であったボロスを説得するが、
  ボロスは状況を利用しようとひとまず断る。

 104年

 ローラシアン悪魔戦争勃発。
  主の復活を狙う6体の悪魔騎士に対して、
  エルフはエル=ドラド親子や「断罪」のメフィスト、
 「せせらぎ」のダナオスを中心とし、「ヒイラギの葉」を再結集させて対抗。
  しかし、「断罪」のメフィスト=悪魔ペストスの裏切りにより
  エル=ドラドが深手を負い、エル=フィアナも危機に陥る。
  「せせらぎ」のダナオスによってペストスが討ち取られ難を逃れるも、
  彼の戦線離脱によってエルフ側は支柱を失う。

 105年

 ロッソカリーノ、サラゴサをほぼ完全制圧。
  タイラメルトの封印解除の準備にかかる。
  ハースタ平原の人間達が、
  デウス神の聖地エッダを首都として独立し、
  神官リチャードを王とするエッダ聖域王国が誕生。
  弱体化著しいローラシアンはこれをしぶしぶ了承。
  エッダ側の支援を受け、悪魔騎士クラースラースの封印に成功。

 106年

 (アルジャーラの祖先である)リザードマンのファーティマー、
  故郷を奪還すべくサラゴサへ進撃。ローラシアン側も
  タイラメルトの復活を阻止する為死力で戦い、遂にロッソカリーノを封印する。
  これを見て悪魔側の敗北を悟ったボロスは、悪魔側に対して態度を硬化。
  悪魔騎士ガディアス、恭順の意思を見せないボロスを倒そうと
  サウロ=ボルジャーノに進撃するが、逆にボロスに敗れ封印される。
  悪魔騎士ダッハドーラ、霜降山脈に進入しガルダッハのドワーフと
  激しく争う。ガルダッハ側がローラシアンに支援を要請。

 107年

 ローラシアンにより、ダッハドーラが封印される。
  これを見て全体の指揮をとるアガディアーナは
  戦力分散の愚に気付き、
  ノボス=ゼムリャに進撃していたドラスティナを帰還させ、
  中原に戦力を結集させる。

 108年

 ローラシアン悪魔戦争最大の決戦となる中原の戦いが勃発。
  エッダ、ローラシアンの連合軍は、強大な2人の悪魔騎士との
  正面対決を強いられ苦戦する。

 109年

 ボロス、ローラシアン側の支援を決定。
  ガルダッハ、サラゴサもエルフとの確執をひとまず置いて増援を派遣し、
  中原の戦いは何とかローラシアン側の勝利に終わる。
  これによりローラシアン悪魔戦争は終結するが、
  戦火に直接晒されなかったアーシアの森を除いて、
 ローラシアンに植林された地帯は荒れ果てて、徐々に元の地形へ戻っていく事となる。

 110年

 エル=ドラド、封印の弱体化の理由が、急激な植林による
  マナ=バランスの偏りであった事を公表。
 統一の崩壊によりローラシアンの歴史的意義は既に失われたとし、
  元老院の解散を発議して可決。ローラシアンは事実上消滅する。

第二期 エッダの南方植民

111年

 エッダの第二代国王ヘンリT世、ローラシアンに代わり中原を統治することを宣言。
 各地に騎士を派遣して植民を行う。

 121年

 すっかり砂漠に戻ったサラゴサ砂漠の、ザナスシュトラ湖付近に
  岩塩の採掘に集まってきたリザードマンによるオアシス都市が建設され始める。

 183年

 大陸南部、アーシアの森と霜降山脈を除きボロスの勢力圏となる。

 205年

 ノボス=ゼムリャが他国に無関心なことやサラゴサ砂漠が復興途上にあることも手伝い、
  大陸中央部の中央山脈以北がほぼエッダ領となる。
  各地に開拓された農村が生まれ、豊かな土壌と適度な雨がこの地を大陸の穀倉とする。
  一方騎士達は征服と開拓の気風に溢れ、大陸南部への進出を図るが、
 中央山脈にはゴブリンの巣が幾つもあり、その事業は困難を極めた。

 250年

 エッダの騎士団、遂に中央山脈以南への足がかりとなる植民都市を建設。
 これによってエッダとボロスの関係が悪化。

 251年

 ボロスとエッダ騎士団との国境紛争が勃発。
  ボロスは序盤は押していたが、騎士団は本国へ増援を要請。
  一方ボロスの領内ではゴブリンやモンスターが暴れ始め、その勢力は縮まるばかりだった。
  エッダ軍の主力の到着を見てボロスはエッダ軍に降伏し、臣従する。
 エッダもサウロ=ボルジャーノまでは野心を持たず、ボロスの領土として安堵する。

 255年

 遂にボロスの領土を含むエッダ王国領が、大陸の南北を打通する。
 エッダ国王はその権威を確固たるものとしたが、
  一方で騎士達は領主化、貴族化して、かってのフロンティアスピリットを失い、
  またそれを支えた信心深さも失って、農地に大きな税を課すようになる。
  結果として騎士団は徐々に王国のコントロールを離れることとなる。
  また、広大な領土間での取引が盛んになり、ドワーフなどの
  異種族も食料を買い付けに来るようになった結果、貨幣経済と都市が発達していった。
 各都市はエッダに税金を支払いはするものの、比較的自由な統治が認められることとなる。

 368年

 エッダの第十二代国王ジェイムズU世が崩御。
  広大な領土を収めきれなくなっていたエッダは中央山脈を境に南北に分裂した。

 390年

 中原の諸都市がこの頃からエッダに対し税の支払いを拒否し始める。
  都市からの税収額はかなり大きく、失いたくないエッダは騎士団の召集を行い武力で解決しようとする。
 しかし、諸都市は強固な同盟を結び、更に貴族や騎士達にも同盟への加入を呼びかけ、
 王国に味方する者に対してはドワーフ製の武具の流通を止めるなど経済的な制裁で対応。
  幾度かの戦火の後、彼らは念願のエッダ王国からの完全独立を達成する。

第三期 サラゴサとガルダッハの台頭

 400年

 サラゴサ砂漠の諸都市国家、エッダ領から独立した中原の都市との交易で力を蓄える。
  一方、ガルダッハもゴブリンやモンスターと戦う為の武器や民芸品を売りさばき、国力を高めていった。

 430年

 サラゴサ砂漠の諸都市国家が同盟を結び、中原西部に進出。
 人間の都市群や貴族とは戦争と外交を巧みに使い分け、各地に植民市を築く。

 454年

 ガルダッハのドワーフ、バストラス山のモンスターやゴブリンを追い出し領有を宣言。
 フィナス山にもたびたび進撃するが、竜に阻まれてその全てが失敗に終わる。
   
第四期 停滞と退廃の時代
500年代  悪魔の脅威がここ400年ほど途絶えたこともあり、
  人間やリザードマンやドワーフでは、本格的に各種族の守護神の信仰が薄れていった。
  ローラシアンと悪魔の戦いを記憶しているエルフやアイスマン達の間では、
 そこまで顕著な信仰の退廃は起こらなかったが、
  大陸で栄えつつある上記の3種族から保守的で付き合いにくい相手との印象をもたれ、
 他国との政治関係には興味のないアイスマンはもとより、
  エルフの存在も彼らから軽視されつつあった。
  一方主流の3種族の間でも、上流階級は腐敗し、
  自分の金銭や地位を守る為だけに権力を振るうようになっていく。
  結果として、この時代は大規模な騒乱は起こらなかったものの、
  悪魔に対して進撃の隙を作る土台を作り上げてしまうこととなったのである。

第五期 悪魔たちの再起
600年代   大陸におけるゴブリンの活動が活発になり、
 中央の山地を拠点に人間やドワーフの領土に次々侵入するようになる。
  これに対し、ドワーフや人間の側では防衛体制が強化されたものの、
  以降のような悪魔による事件が多発し、進撃するほどの余力は無かった。

  612年

 中原東部の都市の首長が愛人に暗殺される事件が続発。
  モトラエル配下の悪魔達の仕業だと分かり、中原の騎士達は退治に出撃。
 これにより中原東部の都市が弱体化し、貴族や騎士達それぞれの領土となる。

 624年

 サラゴサ砂漠で疫病が流行し、各都市の人口が半減。
  更にはこれを避ける為に魔将軍ギジャを崇拝するようになるリザードマンが続出。
  これらの事態はリーシーヴ配下の悪魔の扇動によるものだと発覚し、
  ひとまず彼らは討ち果たされるが、再建は往々にして進まなかった。

 632年

 ガルダッハ山の大長老が、外戚によって操り人形にされ、
  外戚一族を重用するようになる。

 641年

 ガルダッハ大長老、外戚一門にガルダッハ鉱山の全権利を売り渡そうとし、
  これをきっかけにドワーフ内に大規模な内戦が勃発。
  結局バストラス山のドワーフの支援を取り付けた反外戚派が勝利し、
 外戚一門がアピロ・ポトス配下の悪魔に取り付かれていたことが発覚した。

 642年

 ローラシアン崩壊以後、
  アーシアのエルフを取りまとめていた「大樹」エル=ドラドが大往生。
  その地位は娘のエル=フィアナに継がれたが、
 このころから「親の七光り」と言う声が散見された。

 645年

 中原にて夜が一日中続く怪現象が起きる。
  マリー・アンル配下の悪魔とその崇拝者によって起こされた現象だとわかり、
 悪魔が降臨した騎士が討ち果たされる。
 しかし、この事件を切っ掛けに貴族や騎士達は、
 互いを悪魔の手先では無いかと疑り、疑心暗鬼の感情が植え付けられてしまう。

 666年

 ハースタ平原でエッダ聖域王国に対する大規模な反乱が発生。
  首謀者は有力貴族の一門で、
  王国は鎮圧に乗り出すものの、もはや騎士の多くが招集に従わず、
  苦戦を余儀なくされる。

 678年

 エッダ聖域王国、反乱をようやく鎮圧。
  タイラメルト配下の悪魔の入れ知恵が背景にあったことが明らかとなる。
  また、鎮圧に12年を要したことにより、
  王国本土の弱体化が完全に明るみに出た形となった。

第六期 エクス帝国の誕生 
700年代  悪魔の危機におびえる中、大陸の知的種族たちには大まかに言って
  三つの考え方が産まれつつあった。
  一つ目は再び神を崇拝しそれにすがって、神に助けてもらおうという者達。
  二つ目は頼りにならぬ神を捨て、自らの力で状況を切り抜けようという者達。
  そして三つ目は、悪魔に恭順してでも生き残ろうという者達。
  1つ目の中でも急進的な勢力が、神聖エクス帝国を作り上げることとなる。

 720年

 ハースタ平原南部の一角を領土とするシルヴァーシュタイン家当主コンラート(建国帝トゥールらの祖父)、
 「神とその契約」を著す。
  これは信心深い神官でもあった彼が、デウス神への信仰のありかたを
  エッダ建国当初に戻そうという考え方で書いたものであったが、
  デウス神以外の神を、デウス神が作り上げた存在だと書き留めたことにより、
  後のデウス神万能論へ繋がる重要な書物となる。
  この本は重要視され、特に南部の貴族達の間では「聖典」として崇められることになる。

 724年

 サウロ=ボルジャーノにて、突如ボロスに従わない地主や官僚の粛清が始まる。

 728年

 グレンデル事件。
  エッダ聖域王国の国王が、バァミ配下の悪魔グレンデルに殺害された事件。
 グレンデルは旅の若者ベイオウルフによって倒されエッダ自体の滅亡は避けられたが、
 平原南部の貴族達の独立の動きへと繋がっていく。
 この事件により王家に連なる者達が殆ど殺されてしまったため、
 唯一の生き残りであるベアトリクス姫とベイオウルフが結婚し、彼がエッダ国王となる。

 730年

 先代の病没により、トゥール=アウレリウス=シルヴァーシュタインが
  シルヴァーシュタイン家当主となる。
 彼の提唱によりデウス神万能論を最高教義とするエクス教団が誕生。
  南部の貴族達の精神的支柱となる。
 宗教に疎いベイオウルフは特に危険視していなかったが・・・

 734年

 トゥール、神聖エクス帝国の建国と自らの皇帝即位を宣言。
  南部の貴族達、そして中原の諸侯の一部が彼に賛同し、共にエッダ王国より独立。
 ベイオウルフはグレンデル事件で荒廃した直轄領の内政に力を入れていた為、即応が出来ず、
 芽を摘む機会を逃す結果となった。
  建国帝トゥール、ベイオウルフに対して互いに否定すべき相手では無いことを了承させ、
 不戦協定を締結。

 735年

 建国帝トゥールの中原遠征。
  エッダから不戦協定を取り付けた帝国は、「信仰か、さもなくば死か」をモットーに南進を開始。
  抵抗する騎士も少なくなかったが、翌736年には、その多くを従えることに成功した。

 737年

  「トゥールの鉄槌」作戦により、帝国領内の異種族の強制排除が開始される。
 これにより大量の難民を抱えたサラゴサ同盟の植民市は、
 本国に対して軍の出動を要請するも、腐敗しきったサラゴサの上層部は
  勢いに乗っている帝国と事を構えるのを良しとしなかった。

 738年

  「大樹」エル=フィアナ、帝国の興隆を危険視し、
  対トゥールの為のエルフの結集を呼びかけるが、
  エルフの集結と権力の少数寡占によって暴走した
  ローラシアンの再来を危惧する年長のエルフ達は集まらず、
  本格的な行動は何一つ取れなかった。
  一方、エッダのベイオウルフも帝国の行動に危機感を禁じ得ず、
  不戦協定は破棄しないものの、自らの名声を利用して義勇兵を募り、
 また傭兵を雇い入れるなど戦争の準備を開始した。

 739年

 帝国の新都ヘレネスハイムの建設計画が立案。
  ひとまずの領土を手に入れたトゥールは、しばらく内政に力を入れることとなる。

 743年

 ドウェンの竜退治。
  彼は現存する知的種族の中で、単身で竜を倒した唯一の人物となり、
  この手柄によってガルダッハの大将軍に任ぜられ、大長老に次ぐ指導者となった。

 745年

 サラゴサにてクーデターが発生。
 父と、腐敗した側近を倒して権力を握ったのは武闘派のアルジャーラ。
 彼はトゥールの異種族排斥の行動はローラシアンの暴走の再来だと民を感化し、
 帝国との戦争のためにオアシス国家群を団結させる。

 746年

  建国帝トゥール、第二次「トゥールの鉄槌」作戦の開始を宣言。
  正しき教えであるエクス教団を広めるべく、ヘラス大陸全土の帝国による掌握と、
 異種族の大陸からの排斥を高らかに宣言した。
  エクス教徒達はこれに熱狂し、多くの志願兵が帝国軍に志願。
  史上最大規模の陸軍が編成された。
  これに対してベイオウルフは遂に不戦協定の破棄をトゥールに通告。
  (無論、全土の征服を宣言した時点で事実上効力は無くなっているが)
  サラゴサも植民市に主力を出発させた。
  エッダ軍がハースタ平原南部を奪還すべく進撃を開始。
  一旦は帝国軍に反撃され押し返されるが、
  ベイオウルフの出陣により防衛線を突破。これを見て皇帝トゥールは主力をエッダへ差し向ける。
 全面対決により戦力を使い果たすことを恐れたベイオウルフは防御を固めた。
 サラゴサ軍の出撃の報を聞いたトゥールは、
  「神の左手」「神の右手」に対エッダ牽制を任せて、
  サラゴサの西部植民市を攻略すべく首都で更に軍を編成し出撃した。

 747年

  西部植民市の戦い。
  サラゴサ同盟と神聖エクス帝国の決戦。
  サラゴサ同盟軍は植民市自体を囮にして帝国本隊から
  戦力を引き剥がすという大胆な戦術を用いて帝国軍を翻弄し、
  遂にトゥールを討ち取ることに成功する。しかし、
  皇帝を失った帝国軍の反撃は苛烈であり、
  サラゴサ軍は多くの犠牲を出しながら、かろうじで撤退に成功。
  皇女フェティア率いる別働隊は中原東部の完全な平定に成功するが、
 皇帝死すの報を受け急ぎ建設中の帝都ヘレネスハイムへ帰還する。
  帝位は末弟アウグストへ継承される。
  ノボス=ゼムリャ、帝国の横暴に対して遂に中原へ行軍を開始。
  (裏の理由は難民の食糧確保のため)
  また、アーシアの森のエル=フィアナも「せせらぎ」のダナオスの参加により
  ようやく実戦可能な体制が整った。
  ドウェンもドワーフの悲願であるフィナス山の奪還へ向けて動き出し、
  ボロスも、国内の粛清を完了して恐怖政治をサウロ=ボルジャーノに敷いている。